お金には色がある
独り言
2014.06.6
父が亡くなって、1年と少し。
ふと父のことを考える。
夜な夜な、ひとりで事務処理をやっている時。
車を運転している時。
酒を飲んでいる時。
いまだに、部屋のドアを開けると、時代劇を見ながら酒を飲んでいる父が、
「おー、今帰ったとや。会社は、最近どげんや?」
なんて言いながら、そこにいるような気がする。
父親という立場の人間は、実はあまり本音を子供に話さなかったりする。
それは大人の事情だったり、子供にはまだ早過ぎる話だったり。
子供が成人したあたりから、徐々に父親は胸の内を明かし始める。
ある日、父と酒を飲んでいた時、お金の話になった。
というか度々お金の話を父からされていたわけで、
僕の金融教育の先生は父だった。
酒を飲むと話が止まらない父は、不機嫌そうな態度で話し始める。
「お前が稼ぐ金と、俺が稼ぐ金は例え同じ1万円札でも色が違う。」
「昔、そげなことば俺に言うた奴がおってくさ、グラグラきたったい。」
父が言う”グラグラきた”は、頭にきたという意味。
周りから先生と呼ばれる職業の人に、父はそんなことを言われたらしい。
下水掃除なんかやってるお前(父)と、この俺(先生)を一緒にするなって意味か?
その人の真意は分からないが、おそらくそんなところだろう。
数えるほどしか見たことがない、悔しそうな父の顔。
色々考えさせられた。
まあでも、なんだかんだ言ったって、そういう”今に見てろよ”的な精神って大事。
僕が会社を継ぐことを決めた理由のひとつにも繋がってる。
それにしても、最近はホントに忙しい。
ありがたいことであると同時に、ちょっと考える時期に来ているとも思う、今日この頃。