応援
応援席からの指示禁止。
少年サッカーでは、応援席からの指示出しが禁止されている。
我が子を応援するわけでアツくなるのは当然。
応援しているつもりでも、それが具体的な指示になっている事は珍しくない。
「縦!縦!」
「開け!」
「逆サイド!」
「フォロー!フォロー!」
「逃げろ!」
応援席からそんな声が飛ぶと、つい反応してしまう子供達。
子供が自分で判断してプレーする機会を奪っている。
指導者の意図、計画をも狂わせてしまう。
仮に判断ミスで失点してしまっても、それを修正するのは指導者の仕事。
子供と話すとよく分かるが、いちいち親に言われなくても、
ある程度の事は分かっている。
それを実感できたとき、子供が成長している事にも気付くわけだが、
よくよく考えれば、頭で分かっていてもプレーで表現出来ないのが試合でもある。
サッカーは、ひとつのボールをお互いのゴールに入れあうスポーツ。
勝敗は、ゴールの数で決まる。
ボールを相手のゴールに蹴り込もうとすると、そうはさせまいと相手が必死に邪魔をする。
お互い真剣勝負だから、当然練習のように上手くはいかない。
だから、試合中のミスや失敗は多くなる。
プロの試合でも失敗のほうが多い。
少年サッカーであれば、尚の事。
話が逸れたが、子供達を応援するという行為は実に難しい。
指示には当たらない、純粋な応援。
「がんばれー!」 (親に言われなくても試合なんだから子供は自分なりに頑張ってる。)
どれだけ考えても、僕の答えはただひとつ。
黙って観戦する。
これに尽きる。
自分もそうだったように、口出しせずにただそこで自分のプレーを見ていてほしい。
そういう想いが小学生の僕にはあった。
なつかしい。
どこの体育館であろうと、常に僕の母は応援に駆け付けてくれていた。
試合前も試合中も試合後も特に何か言うわけではなく、
ゴールを決めて母の方を見ると、ただ笑顔で拍手してくれていた。
結論、子供にとって親の応援はそれくらいで十分だ。
ゴールが決まったとき、ゴールを決められたとき、勇気づけるような応援。
あとは黙ってればいい。
ゴールが決まったとき、得点した選手ではなく、アシストした選手でもなく、
そのゴールが生まれた最初のキッカケを作ったDFの選手。
そんな、ゴールが決まったときに誰も声援を送らないような、
いぶし銀的な仕事をしているDFの選手に声援を送れる父親はかっこいい。
褒め称えられたDFの選手の笑顔もまた良い。
ただ、難易度は高い。。。
なので終始ビデオを撮って、声が入らないよう黙っているわけで(笑)